どうも、たいらーまんです。
僕は、新卒で地方銀行に就職して3年間勤務しました。
主に融資渉外係として、取引先に融資やソリューションの提案を行ってきました。
今回は、これから地方銀行に就職を考えている方向けに具体的な業務内容を記事にまとめていきます。
この記事を読んで「自分は銀行員としてやっていけるだろうか」、「どんなことを学んでおけばいいのか」など入社前の不安を解消していきましょう。
【入社前と入社後のギャップ】
僕がこの記事を書こうと思ったのは、業界に対して理想が大きかった就活生時代と実際に入ってからの現実に大きなギャップがあったからです。
入社前は、「地域貢献」や「地域の潤滑油」なんて言葉に妙に心を打たれていたのを覚えています。
「俺はこの会社で活躍して地域貢献してやる!」なんて思っていました。
入社前は「スーツ姿で風を切って歩くビジネスマン!!」みたいな感じで、なんかカッコよさそうなイメージが強かったのです。
しかし、入社した今だからわかることは、そのイメージのまま行くとギャップに耐えられない!ということが起こります。
確かに、地域貢献という言葉も間違ってはいません。
しかし、聞こえが良すぎるのです。
銀行は公共性が高く、公務員と同じような社会的認知もありますが一方で、営利企業なんですね。
当然ながら利益を追い求めるので、一般企業と変わらないのが現実です。
地域貢献は聞こえはいいですが、ボランティアじゃないんです。
そこが大きな落とし穴です。
数字を追い求めるので、ボランティアという言葉からは大きく逸脱しています。
ノルマ社会で、泥臭い!!これが現実ということです。
これによって、一定数メンタルがやられて、退職していく同期を何人も見ていきました。
銀行のリアルを一言で表せば「THE 体育会系」というわけです。
【地方銀行の業務内容】
次に、地方銀行に入社してからの行う業務内容について書いていきます。
銀行の支店では主に3つの業務に分かれます。
【テラー業務】【融資業務】【生涯業務】です。
支店に配属されると、ジョブローテーションという形でまず、【テラー業務】と【融資業務】を経験することになります。
【テラー業務】
こちらは、一般にいう窓口です。
よく、支店に行くと受付におばさんが立っていると思います。
テラー業務は一般の方向けの窓口として、預金の払い戻し、振り込み、為替など多岐に渡るお客様の要望に応対します。
【融資業務】
こちらは、読んで字のごとく融資を扱うグループです。
渉外係が獲得した案件に対して、推進するか否決するか審査するのがこの業務の主な内容です。
銀行によって当然学び方は違いますが、僕は1年目でこの2つのグループに配属され経験を積みました。
僕の場合総合職だったので、入社1年目で支店の全体像を学び最終的には【渉外業務】がメインになります。
ただ、【テラー業務】も【融資業務】も幅が広いのでとても1年で覚えられる業務量ではありません。
研修も多かったので、本当に基本のキを教わりました。
ちなみに、配属して最初の1か月間は専門用語が多すぎて、ここは外国にいるのかと錯覚しました。
【渉外業務】
2年目からはグループを移動して、渉外業務を経験します。
ココこそが、体育会系の集まりでノルマ社会の部署です。
僕の仲の良かった同期は、このグループに配属される前に鬱で退職しました。
鬱の理由は、「来年からこの生涯グループでやっていける気がしない」からだそうです。
ここでは、銀行の取引先の担当として法人の代表者と折衝していきます。
多い人で50社取引先を担当する2年目社員もいます。
会社のエースになると100社程度持つようになります。
法人先にアポを取り、取引先に出向き社長と話します。
そこで情報収集と情報提供を交互に行い、ビジネスチャンスをうかがいます。
営業のすることは、融資案件の獲得とそれ以外の手数料商品を販売すること。
手数料商品とは、例えば保険や投資信託、インターネットバンキング、法人用のクレジットカード、リースなどです。
【なぜ銀行業務がキツイのか】
では、ここまで聞いてどう思いましたか?
「業務的には、やっぱり地域貢献に値するような仕事なのではないか」と思われた方がいるかと思います。
しかし、ではなぜ離職率が高いのか。
それは、「お願い外交」になってしまうケースが多いからです。
「銀行は晴れた日に傘を貸して、雨の日に取り上げる」こんな言葉聞いたことがありませんか?
まさにそれです。
融資は基本、貸せる会社にしか貸さないのです。
だから、財務内容のいい会社に融資提案をして案件を獲得します。
一方、財務内容の悪い会社にはかなり消極的です。
そうするとどうなるか、前で述べたように銀行は営利企業ですから社員にノルマがあります。
でも、財務内容の悪い会社に提案ができないから、融資を必要としていない会社に対してアプローチするしかないのです。
財務内容の良い会社からすれば、資金を必要としていないのに融資を押し売りされるのです。
取引もしているから、銀行に断りづらくお付き合いで借りる会社が多いです。
また、そうすることで他行と金利競争になります。
悪循環ですね。
マイナス金利政策の影響もあり、融資量も上がりました。
本当に地域貢献といえるのだろうか。
【地方銀行で働くメリット】
ここまで、話しましたが悪いことばかりではありません。
地方銀行で働くことのメリットもあります。
【法人の代表者と一対一で話ができる】
これは、地方銀行で働くことの特権だと思います。
やはり、代表となると社会的責任もあり、それなりに大変なことを経験しています。
そんな社長と新社会人が着座して話ができるわけなので、当然貴重な体験となります。
【経済知識が身につく】
銀行は数字の世界です。
それと同時に経済を学ばないといけません。
お金の動き、社会情勢を日々アップデートしていき知見を手に入れることができます。
金融リテラシーがどれだけ大切か、これもいつか紹介していきますね。
【地方銀行に就職を考えている方へまとめ】
ここまで解説してきましたが、僕が伝えたいことは「ちゃんと現実を知って、そのうえで判断したほうがいい」ということ。
漠然と銀行業務を思い描くことしかできませんが、その漠然さが仇となって精神的苦痛を味わうことになることもあります。
僕は実際に体験して、それを味わった人間です。
しかし、銀行組織は奥深いのでしっかりと学んで、スキルを磨けば上に行って活躍することも可能です。
もっと経験を重ねていくと、本当の地域貢献に辿りつける可能性もあります。
まずは、資格勉強頑張ってください!
そして、入る前の準備として日経新聞を読んでください。
また、どの業界にも通づることですが社会人としての考え方を本などを通して、学んでいくといいです。
是非、頑張ってください!
終わり
【自己紹介】茨城県取手市出身 27歳
【経歴】大学卒業後、地方銀行に就職⇒不動産会社に転職
【ブログのテーマ】ダメ社員が一流社員になるまでのノウハウをお届け